今週1週間ロシアに出張した。出張期間中に体験したこと、見聞きしたことをご紹介する。
間違い電話
商社Sのモスクワ駐在員の携帯に電話を入れたのだが、何度かけてもおばちゃんが出る。しかも、だんだんおばちゃんの声が激しくなってくる。「間違った番号を教えられたのかな?」と思い、去年もらったモスクワ事務所の名刺の番号に電話をしてみたが、こちらも関係ないと思われるおばちゃんが出て怒鳴られた。どうなってるの?ロシア人に確認したところ、プリペイド式の携帯に電話するには頭に+7または8をつける必要があるのだと言う。なるほど。確かに教わった電話番号には+7と書いてあったのだが、7はロシアの国番号なので、てっきり+7が必要なのは外国からかける場合だけだと思い込んでいたのだ。しかし、+7をつけ忘れた場合にかからないと言うのならまだいいのだが、一般電話につながってしまうというのは困りものである。ちなみに商社Sのモスクワ事務所は移転し、電話番号も変わったと言うことが判明した。日本ではある電話番号の契約が終了した場合、トラブル防止のためにしばらくこの番号は新たな契約者には与えられないのだが、ロシアでは、まったくそのような配慮がないためともかく間違い電話が多いのだと言う。商社Iのモスクワ駐在員は携帯電話を購入してからしばらくの間毎日5、6件の間違い電話に悩まされたそうである。かく言う私もすでに5、6回間違い電話をかけてしまった。
公務員の給料(商社Iの駐在員の話)
ロシアの警察官の月給は4000ルーブル(約1万6000円)程度だが、とてもこれでは生活できないのでこれと同等かそれ以上の副収入を得ている。副収入は個人的に徴収する「罰金」である。外国人観光客もパスポートの不携帯や横断歩道での信号無視などでよく罰金の標的になる。法外な罰金を要求されることもあるが、軽微な犯罪であれば相場は500ルーブル(約
2000円)である。へたに断ると1日留置場で過ごすことになる。
医者の月給も警察官と同じくらいである。医者にかかるのは基本的にはただなのだが、実際にはお金を払わないとまじめに診察してもらえない。極端な話、高熱があっても「たいしたことはありません。」と言われてそのまま帰されてしまうことがある。医者に個人的な謝礼を払えば注射を打ってくれたり、薬を出してくれたりする。また、看護婦の給料も安いため、多くの看護婦が2つか3つの病院をかけもちしている。各病院には週に1度か2度しか顔を出さず、給料は各々からまるまるもらっている。
大学の教授の給料も安い。住居や光熱費はほとんどただと言うことで優遇されているが、かのモスクワ大学でも教授への付け届けは公然と行われている。旧ソ連の時代には共産党員の中でも選りすぐりのエリートの子弟だけが入学できたのだが、今は外国人にも解放され、日本人留学生もいるので単位の売買は教授、学生双方にとってありがたいものになってしまっているのかもしれない。
キャビア
ロシアのお土産と言えば三大珍味のひとつキャビアである。チョウザメの種類の違いにより高級な順に青ラベル、黄ラベル、赤ラベルがある。去年は話の種にと思い、モスクワ市内のスーパーで黄ラベルと赤ラベルの2オンス(56.8グラム)入りの小瓶各1個を合計約6000円で購入した。今回も同じようなものを買おうと思い、ホテルの近くのスーパーに下見に行ったところ、なんと一番安い赤ラベルでも1個1256ルーブル(約5000円)もする。去年空港の免税店で赤ラベルが1個40ドルくらいだったと言う記憶があったので、最悪空港で買ってもいいかと思い、とりあえず何も買わずに帰った。ところが、帰国する日に大手商社Sのモスクワ事務所に寄った際、
今キャビアは品薄で値段が高騰している。
空港の免税店ではもう売っていない。
と言う話があった。そんな~。聞いてないよ~。しかし、私を空港に送ってくれた商社Sのロシア人ドライバーが気を利かせて途中でキャビアが買えるスーパーに寄ってくれた。
お~!ホテルのそばのスーパーでは2247ルーブル(約9000円)もしていた最高級の青ラベルがここではなんと1400ルーブル(約5600円)。
有り金をはたいてめでたく青ラベル2個と赤ラベル1個をゲット。ムフフ、あこがれの青ラベル。しかも、高級品のマロッソル。淡い色をした大粒の卵ちゃん・・・。あとはハゲタカ対策だけか。空港の免税店で確認したところ、確かにどこにもキャビアは置いていなかった。
平均寿命
モスクワで鉄道関係の客先に案内してもらった大手商社Xの駐在員Yさんと東京本社からの出張者Sさんの会話。
Sさん「ロシア人男性の平均寿命って60歳未満らしいよ。」
Yさん「へ~、よっぽど不健康な生活してるんでしょうね?でも、政府は年金についてあんまり心配しなくてすみますね。」
Sさん「ところで、うちの会社の社員の平均寿命って57歳だって言うじゃない。」
Yさん「私もそんな話を聞いたことがありますけど、本当ですかね~?ロシア以下ってことでしょう?」
Sさん「ロシアの平均寿命が低いのは生まれてすぐに死んじゃう子もいるからだろう?うちの社員は入社したときにはすでに二十何歳かにはなってるわけだからな~。イラクあたりでどんどん死んでるってわけでもないし・・・。」
Sさん「そうですよね。それを考えるとうちの会社ってかなりひどいってことですね。57歳っていったら、そもそも定年前ですものね~。」
大手商社社員の平均寿命が短いというのはよく知られた話である。よっぽど不健康な生活をしているのであろう。
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